初心者を数時間で一気に伸ばす
経験者の方、数時間でこの演技ができますか?
今までに4時間の体験入学で一気に伸びた例がありました。
そこでカリキュラム検討用にアイゼメンバー以外の初心者の方に参加していただき
『数時間で初心者を一気に伸ばすWS』を開催したときの動画です。
スケジュール
1週間前に台本を渡し、家で自主練習
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当日、各自で練習
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ビフォー演技
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数時間アイゼのオリジナル練習
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アフター演技
『演技初心者がZoomでアイゼ・アプローチを練習、2時間で激変』 非日常の役を表現豊かに個性的に演じられています。 これはレアなケースでなく、多くの方がこれくらい急成長しています。 |
『5時間で初心者が感情豊かな演技をした動画』 |
『初心者が3時間で普通の台本をコメディーにする』 |
『初心者が2時間でバリエーション豊かにキャラクターを作り自由に演技する』 よくある間違った練習で 最初から意味やキャラクターを具体的に決め、感情を込めリアリティーを求めて台本練習をしています。 しかしそれではイメージに縛られた頭でっかちで、型にはまって窮屈で、感情を無理やり押し出す自家発電の演技になってしまいます。 演技は最初は固めるのでなく、雑でもいいので自由にすることです。 根底に自由が無ければ本当の感情もリアリティーも成り立ちません。 観客は無意識のうちに自由なものに目を引かれるんです。 まず自由があると、感性・能力はどんどん伸びていきます。 「自由にやっていい」という教師もいますが、言われて出来れば苦労はしません。 教師は自由になれる様に導かないといけないんです。 アイゼの特徴は まず躊躇・マジメを取って自由に導くアプローチです。 |
『初心者が3時間で普通の台本をコメディーにする』 |
いかがだったでしょうか?
この動画を演技未経験の方に見せると「おもしろい」と言い、
少し演技経験ある方に見せると「大げさで下手」と言い、
演技上級者に見せると「すごい、自分もこんな演技をやってみたいんだ」と言い、
プロの映画監督に見せると「どう演出したら短時間でこんなに変わるんだ」と質問されました。
もちろん感想は個人の自由ですが、演技経験数年の方の多くは大げさと言います。
これは、どのジャンルでも言えることですが少し経験すると片寄った価値観がつきます。
この場合は演技を始めると「大げさな演技は最悪」という価値観がついています。
小さすぎる演技は下手と言われてもクサいとは言われませんが、大げさな演技はクサいと言われます。
エネルギーを使って熱演して評価されないと恥ずかしいものです。
そうして「大きく演じること=大げさな演技=恥ずかしい演技」となってしまってるんです。
でも実生活で強い感情で大きく表してしまうことや、もともとオーバーアクションのタイプの人っていますよね。
なので大きな演技がすべて悪い演技ってことはないんです。
コメディーは誇張しながらもリアリティーが無いと面白くありません。
大きく演じてリアリティーを持ち続けるのは難しいので、俳優は勇気をそがれ小さな演技に逃げます。
そして「まとまっているけど小さな演技」というありふれた演技で終わってしまいます。
なので「俳優訓練でコメディーは有効性が高い」とスタニスラフスキーは言います。
「上手な俳優より勇気のある俳優の方が魅力的」とも言っています。
本当のリアリティーのある演技は型に縛られてなく崩れていて「下手型の上手」といいます。
しかし演技を見慣れていないと「ただの下手」に見えます。
動画を観ていただいて分かるように、ビフォーの演技はみんな同じように淡々とした演技になっています。
そして急に感情を “押し出して”います。
感情は押し出すのでなく、日常と同じように「我慢してるのに漏れてしまった」と演じないとクサい演技になります。
また淡々とした演技では印象にも残らず、オーディションにも勝てません。
アフターの演技は大きく表すという、わざと難しい解釈・演出をしました。
ワークショップは初心者限定でしたが経験10年以上という方もたくさんいましたが、
初心者の方が早く「下手型の上手」の良い演技をしました。
経験者は「まとまっているけど小さな演技」になる癖がついていて、
まずそれを取らないといけないからです。
アイゼ流の「癖を取るWS」も今後開催しようと思います。
【解説】
では「下手型の上手で大きな演技」と「大げさなクサい演技」の見極めるポイントを解説します。
- 強い感情を無理やり押し出してるのでなく、漏れている
見慣れていない人には押し出してるのと漏れている違いは分かりにくいと思いますが、文節の語尾を注意して聞いてください。語尾にリアリティーの差が表れることが多いです。 - 大げさな演技は勢いだけで一本調子になるが、動画の演技は瞬時に感情が変わっている
急に感情が変わるのは本当に感情ができていないとできません。 - ひとつの感情だけでなく、同時に複数の感情が混ざっている
無理やり作った感情ではひとつの感情だけになります。 - 感情と表情・動き・話し方が連動している
連動した演技は、頭でっかちの演技ではできません。 - 焦り・弱さ・情けなさが表されている
演技でも弱い感情を見せたがらない俳優が多いです。 - 感情と反対の態度で表されている
頭の理解だけで演じると感情と態度を一致させようとしますが、実生活では反対の態度を取ることも多いです。本能で演じた証拠です。
ここまで大きく表せる人は躊躇が無いので今後も伸びやすいですが、小さな演技になる人は躊躇があるので伸びにくいです。
躊躇とは、頭でっかち・「ちゃんとやらなければいけない」という抑圧・「クサいと言われたくない恐怖の状態」だからです。
実際、北野たけしさん、いかりや長介さん、笑福亭鶴瓶さん、植木等さん、伊東四郎さんなど芸人の方の演技が良いのは、コントで躊躇なく馬鹿げたことを大きく演じてたのが元にあると思います。
なのでアイゼではまず躊躇から取ります。
1回の練習でもだいぶ躊躇は取れます。でも家に帰ったらまた戻ります。
それを繰り返して躊躇しないタイプにしていきます。
動画の女性は練習が始まる前から「緊張する。来なければよかった・・」と言っていましたが、3時間後のアフター演技では殻を破っているのは分かってもらえると思います。
とは言っても動画の演技はまだ雑な部分もあります。
そこは「初心者」「3時間」ということで大目に見て下さい。。。
【よく聞かれた質問】
質問:実生活ではもっと抑えた普通の場面がほとんどです。動画のような演技をする人はそういう演技もできますか?
回答:問題なくできます。その方が簡単ですから。時間が足りなくて出来なかったのですが、動画の演技くらい強い感情を作ってから、表現を普通くらいに表すと感情を抑えてるのに抑えきれないという深い演技になります。
感情を小さくするのでなく凝縮する感じです。
台本を下記に載せておきますので、以上のこと参考にして演技訓練をしていただけたら幸いです。
脱・ありきたり演技にがんばりましょう!
演技はまず「演技を見る目」を持たないと伸びません。
「まとまっているけど小さな演技」が良いと思うとそちらに向かうからです。
「大げさで下手」と思った方も練習してみて下さい。
動画の演技は中堅クラスの俳優が1ヵ月かけてもできない高レベルの演技というのが分かってもらえます。
僕が
『正しい練習をやれば誰でも絶対に演技はできる』と言ってるのが分かってもらえたでしょうか?
これくらい短時間に感情的・個性的に演じられるとオーディションにも効果的です。
- 初心者でも印象に残る演技も出来るというのを分かってもらいたくて、難しい演出をしたのですが分からない人が多いことにびっくりしています。
コロナが落ち着いたら、分かりやすい演出で再度おこないます。 - このWSは短時間なのでアイゼ・アプローチの「エモーショナル・アクト」というエクササイズだけで練習しました。
体験入学でこの練習はしていません。
内緒にしているのでなく、このエクササイズを3時間練習すると、現メンバーが他の練習ができないからです。
ご了承ください。
プレゼンテーションも楽になる
基本的にプレゼンテーションは演技ほど感情や動きは無いので、演技ができればプレゼンテーションは楽になります。
プレゼンテーションのワークショップなどでは、
● 綺麗な声
● 正しい話し方
● 正しい目線・身振り
などを教わると聞きます。
しかし最初から完成形を求める練習をすると心は窮屈になり、効果は半減します。
アイゼの『感性・潜在能力クラス』では
型にはまらないで「自由な表現」から始めます。
大丈夫、誰でもできます。
デートに誘う電話をしようとしてる(男性編) (まだかけていない携帯を耳に当てている) もしもし、あ、おれおれ。 今度さ・・、あー言えない!言えない、言えない、言えるよ、言えるよ、言えますよ! あ、もしもし、今度さ、ごはん食べに行かない、あー、チャラい。 ・・・・モテてるんだから。モテてるモテてる。モテてる? え、みんなに優しかったとか? (携帯が鳴る)うわっ、(誰からか見る)うわー、来た来た、うわー。 (応答のボタンを押そうとするが葛藤してる)うわー、あ、あ、んー、 (ボタンを押す前に練習する)もしもし、こんにちは(電話が切れる)あー、早い(がっくりする) |
デートに誘ってもらう電話をしようとしてる(女性編) (まだかけていない携帯を耳に当てている) もしもし、あ、わたし。 今度さ・・、あー言えない! 言えない、言えない、言えるよ、言えるよ、言えるわよ! あ、もしもし、今度さ、ごはん食べに連れて行ってよ。あー、軽い。 ・・・・モテてるんだから。モテてるモテてる。モテてる? え、みんなに優しかったとか? (携帯が鳴る)うわっ、(誰からか見る)うわー、来た来た、うわー。 (応答のボタンを押そうとするが葛藤してる)うわー、あ、あ、んー、 (ボタンを押す前に練習する)もしもし、こんにちは(電話が切れる)あー、早い(がっくりする) |